歯周病治療
歯周病とは?
■歯周病は感染症
むし歯や歯周病にはどうしたらなるのでしょうか?
お口の中や歯の表面に、よく見てみると白いネバネバした汚れのようなものが付着しているのに気づかれたことがあると思います。
これが一般的に「歯垢(プラーク)」と呼ばれているもので、食べかすなどの塊ではありません。位相差顕微鏡で拡大すると活発に動く姿が観察され、歯垢は、生きた「細菌の塊」であることが分かります。
この歯垢1gの中にはなんと約1000億もの数の細菌が含まれています。 むし歯や歯周病という代表的な歯の病気は、この歯垢に潜む病原性細菌によって引き起こされているのです。
これらの病原性細菌がいないと、むし歯や歯周病にはなりません。生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはこれらの細菌はいません。これらの細菌は、お箸の使い回し、ハブラシの接触、キスなどの性交渉 などを通じて、人から人へ感染させられたものなのです。共に生活する人が歯周病などに感染している場合、その他の健康な家族や友人にもむし歯や歯周病が発症するリスクが生じます。
■歯周病の2つのリスク
1. 歯周病に罹患すると、歯肉に炎症が起き歯肉から出血しやすくなります。更に歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶かされ、歯がグラグラになり歯を失う原因となります。
2. 歯周病菌が歯周組織から血管の中に入り込んで、心臓病、糖尿病、誤嚥性肺炎、血管障害、早産などの全身疾患を引き起こす引き金となります。
★歯周病はお口の問題を引き起こすだけでなく、全身疾患とも繋がる恐ろしい病気なのです。
PRO SYSTEMのご案内
短期集中型歯周病治療について


保険治療の限界
歯周病治療は歯石をしっかり取り、正しいブラッシングを行う事で治療を進めて行きます。
これは健康保険内で行えます。ただ、一時的には良くなるものの一旦減少した細菌がまた増殖し、
再発しやすく、治療自体も回数がかかり、途中でやめてしまう人も少なくありません。
保険治療には細かいルールがあり、使える材料や薬に制限があり治療時間もとれず、回数がかかるのです。最低限の治療であり、最善の治療ではありません。
最善の治療を行いたい!!
そんな熱い思いから、PRO SYSTEMという治療方法を提案したいと思っております。
~PRO SYSTEM~
それは、細菌レベルの治療です。
口の中に棲む1000億もの細菌は、悪玉菌・善玉菌・日和見菌がバランスをとって口の中の健康を保っています。
歯周病の方のお口の中は悪玉菌が増えすぎた状態です。まずその悪玉菌を除菌し、
善玉菌をお口の中に定着させる事で菌のバランスを整えてあげます。
ヨーロッパで生まれた医療技術にバクテリアセラピーというものがあり、善玉菌を利用して病気の治療や予防を行います。優れた善玉菌を摂取する事により体の中にいる菌のバランスを整え体質を変えていく細菌療法です。
それを歯周病治療と同時に行う事で短期に再発しにくいお口の環境を作る事ができるのです。
PRO SYSTEM の流れ
PRO SYSTEMとは歯周病治療とバクテリアセラピーを同時に行う画期的で最新の治療方法
STEP1
~検査~
・位相差顕微鏡
歯周ポケット内から採取したプラークを観察し、プラーク内に存在している細菌や微生物を確認する検査を行います。
・バナペリオ(歯周病原菌検査)
歯周病の直接的な要因とされている3種類のグラム陰性細菌がどの程度存在しているかを迅速に判定します。
STEP2
~除菌治療~
・歯石除去
ポケット内に付着した細菌の棲み処である歯石を除去します。
・ポイックウォーターによるポケット内の除菌
人体に元来備わっている除菌成分、次亜塩素酸(HCLO)を含むタンパク分解型除菌水を使用しポケット内を除菌します。
・抗生物質の服用による内科的アプローチ
・3DS治療(Dental Drug Delivery System)
専用のマウスピースに殺菌作用のある薬剤を注入して継続的に装着する事で歯と歯茎に薬剤がとどまり効果的に除菌します。除菌治療が終了した後、再感染を予防するための処置としても非常に有効です。
STEP3
~善玉菌の定着~
・タブレットによるLロイテリ菌の口腔内定着
Lロイテリ菌は天然のヒト由来の乳酸菌です。歯周病菌、歯肉炎、歯垢の抑制の他、ミュータンス菌の抑制、整腸作用、ピロリ菌抑制、免疫力の強化などが期待できます。
STEP4
~再評価~
除菌治療の効果を確認するために、再び位相差顕微鏡検査とバナペリオ検査を行います。
歯周病は細菌による感染症です。再感染には気をつけなければいけません。
良い環境に整ったお口の中を長く維持するため、定期的にメンテナンスをお受けください。
年間通して除菌を行えるメンテナンスをご用意しております。
また、3DSを用いたホームケア、Lロイテリ菌の定期摂取もおすすめです。
まずは当院へご相談ください。
PRO SYSTEM 注意事項
①治療期間は個人差があるため予定より伸びることがあります。
(長期間に及ぶ処置が必要な場合は、処置を複数の段階に分けて行う場合もあります。)
②治療開始後、状況によっては処置方針を変更する場合があります。まれに齲蝕治療、または外科的治療が事前に必要となる場合もあります。
③治療指定日に来院がないことが複数回におよぶ場合は、望ましい治療結果が得られないことがあります。又、治療中に行うべき家庭での処置を怠った場合は自己責任となり、指定された家庭での処置については滞りなく実施していただけない場合は、期待した効果が得られない可能性があります。
④検査・診断時において既に症状が重度化しており、抜歯が必要となる歯が存在する場合には、事前の抜歯処置が必要となることがあります。該当歯の抜歯を行わずに、本治療を行った場合には口腔内全体において望ましい結果が得られない可能性があります。